養老川の浸水想定で市原市の土地を選ぶには?高滝ダムの上下で違う地図

養老川の浸水想定を、河口からダムまで・ダムより上流・高潮と内水の3つに分けて示した図。川からの距離より先に、区間と水の種類を確かめることを示す
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結論養老川の浸水想定は千葉県が作っており、河口から高滝ダムまでの区間は浸水の深さ・浸水が続く時間・家屋倒壊等氾濫想定区域など5種類の図で、高滝ダムより上流の区間は浸水の範囲と深さの図1種類で確かめられます。想定最大規模の図は、どちらの区間も養老川流域の24時間総雨量632mmの雨を想定しています。河口に近い低地では、県の高潮浸水想定と、2026年3月に市原市が指定した内水浸水想定もあわせて確かめます(2026年10月4日時点で公表されている資料にもとづく記述です)。

市原市の土地探しで養老川の浸水想定を確かめようとすると、県の図、市のハザードマップ、内水の図、高潮の図と、開く資料がいくつもあります。どれを開けばよいかは、候補地が川のどの区間にあり、海からどのくらい離れているかで変わります。

養老川は、清澄山系に発して北へ流れ、市原市五井地先で東京湾に注ぐ、延長75kmの二級河川です。2026年9月21日には、台風第25号の大雨で養老川に氾濫発生情報が発表され、千葉県は高滝ダムの緊急放流の実施をいったん発表したのち、翌22日に実施しないことを決めました。

このページでは、千葉県と市原市の浸水想定の資料に書かれている想定の条件と対象範囲を照らし合わせ、候補地の位置ごとに確かめられることを整理しました。住宅会社の比較は扱っていません。本サイトが書く情報と書かない情報の区分は、掲載情報の範囲と確認方法のページにまとめています。

編集部注

千葉の新築ノート 編集部

市原市の水害ハザードマップのページで「掲載データ」の欄を読むと、養老川が2か所に分かれて載っています。1つは二級河川の欄で、河口から高滝ダムまでの区間です。もう1つは小規模河川の欄で、「養老川(高滝ダムより上流)」と書かれています。

県が公表している図を並べると、ダムより下流の区間には、浸水の深さ、浸水が続く時間、計画規模の深さ、家が壊れるおそれのある範囲(2種類)の5種類の図があります。ダムより上流の区間にあるのは想定最大規模の浸水の範囲と深さの図1種類だけで、注記には、家屋倒壊等氾濫想定区域を表示していないこと、堤防の破堤を考慮していないことが書かれています。候補地が高滝ダムの上か下かで、図から読み取れることの量が違う。まずこの点を押さえてから、地図を開いてください。

このページの結論

  • 作成者:養老川の洪水の浸水想定は千葉県が作っており、市原市の水害ハザードマップにも載っています
  • 区間:河口から高滝ダムまでは5種類の図があり、高滝ダムより上流は想定最大規模の浸水の範囲と深さの図だけです
  • 想定の雨:想定最大規模は養老川流域の24時間総雨量632mm、計画規模は24時間総雨量375mm(年超過確率1/100)です
  • 高滝ダム:計画では毎秒1,110m³の流入のうち610m³を調節しますが、洪水調節容量を超えるおそれがあるときは、流入と同じ量を流す緊急放流に切り替わります。浸水想定の図は、このダムの洪水調節を勘案して作られています
  • 河口付近:最大規模の台風を想定した県の高潮浸水想定と、1時間153mmの雨を想定した市の内水浸水想定(2026年3月指定)が重なります
  • 調べ方:ちば情報マップやいちはらマップで候補地の地点の浸水深を確かめ、市街化調整区域なら水深3m以上の区域にかかるかを市に確かめます

養老川の浸水想定は、高滝ダムを境に2つの区間で作られている

養老川の洪水の浸水想定は、千葉県が高滝ダムを境に2つの区間に分けて作っています。河口から高滝ダムまでの区間は水位周知河川として5種類の図が、高滝ダムより上流の区間は小規模河川として想定最大規模の図1種類が公表されています。

養老川の洪水浸水想定区域図の2つの区間。出典:千葉県「洪水浸水想定区域(椎津川水系・村田川水系・矢那川水系・養老川水系)」「小規模河川の洪水浸水想定区域」と各図の注記(2026年10月4日確認)
区間県の区分指定日公表されている図関係市町村
河口から高滝ダムまで(平蔵川・内田川を含む)水位周知河川2006年7月14日(想定最大規模の図への更新は2020年3月30日)想定最大規模、浸水継続時間、計画規模、家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流・河岸侵食)の5種類市原市
高滝ダムより上流(大多喜町の会所支川合流点から高滝ダムの湛水域上流端まで)小規模河川2022年3月29日想定最大規模の浸水の範囲と深さの1種類市原市、大多喜町

2つの区間の図はどちらも、水防法にもとづいて県が作成したものです。想定最大規模の雨について、千葉県の洪水浸水想定区域のページは、関東地方で観測された最大の降雨量にもとづいて設定した雨で、発生確率は1/1,000を上回るものと説明しています。1,000年に1回の周期で降る雨という意味ではありません。

ダムより上流の区間に図ができたのは、2021年の水防法の改正で、それまで指定の対象ではなかった中小の河川のうち、周辺に住宅などがある河川が対象に加わったためです。県は2022年3月29日に、こうした小規模河川91河川の図を公表しました。小規模河川の図では、計画規模、浸水継続時間、家屋倒壊等氾濫想定区域は作成されていません。

図そのものは、県のページからPDFで開けます。地点ごとの浸水深は、県の電子地図ちば情報マップの防災情報で確かめられます。市原市の水害ハザードマップは、これらの図に避難場所などを書き加え、北西部・北東部・南部の3地域に分けて作られています。


河口から高滝ダムまでは、5種類の図で浸水の深さ・続く時間・家が壊れる範囲が分かる

河口から高滝ダムまでの区間では、浸水の範囲と深さを示す図が2つの規模で、浸水が続く時間を示す図が1つ、家屋の倒壊や流失のおそれがある範囲を示す図が2つ、合わせて5種類公表されています。いずれも、養老川と支川の平蔵川・内田川が氾濫した場合の想定です。

河口から高滝ダムまでの区間で公表されている5種類の図。出典:千葉県「養老川水系養老川 洪水浸水想定区域図」各図の注記と、千葉県「洪水浸水想定区域」の説明(2026年10月4日確認)
図示しているもの想定する雨
洪水浸水想定区域図(想定最大規模)浸水が想定される範囲と、浸水した場合に想定される水深養老川流域の24時間総雨量632mm
浸水継続時間浸水深50cm以上が続く時間と範囲24時間総雨量632mm
洪水浸水想定区域図(計画規模)浸水が想定される範囲と、浸水した場合に想定される水深24時間総雨量375mm(年超過確率1/100)
家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)家屋の倒壊・流失をもたらすような激しい氾濫の流れが起きるおそれのある範囲24時間総雨量632mm
家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)川岸が削られて、家屋の倒壊・流失が起きるおそれのある範囲24時間総雨量632mm

想定最大規模の図は、千葉県の養老川水系の洪水浸水想定区域のページから開けます。図の凡例は、0.5m未満、0.5〜3.0m、3.0〜5.0m、5.0〜10.0m、10.0〜20.0mの5段階で、浸水の深さを色で示しています。

各図の注記には、支川以外の川の氾濫、想定を超える雨による氾濫、高潮と内水による氾濫は考慮していないと書かれています。図で色が付いていない区域でも浸水することがあり、示された水深が実際と異なることもあります。また、隣の川の氾濫の影響が考えられる区域では、その川の図もあわせて見る必要がある、とも書かれています。

家屋倒壊等氾濫想定区域は、浸水の深さとは別の危険を示す図です。氾濫流の図は、直接基礎の標準的な木造家屋が建っているものとし、堤防の宅地側を更地として計算しているため、県は区域の境界をあくまで目安として扱うよう注記しています。河岸侵食の図は、想定最大規模の洪水で養老川の川岸がどれだけ削られるかを予測したもので、支川の川岸の侵食は含まれていません。この区域は、市の立地適正化計画で居住誘導区域から外されており、その扱いは市原市の立地適正化計画と居住誘導区域のページで整理しています。


想定最大規模の24時間632mmと、計画規模の年1%の雨は、土地選びでどう使い分けるか

想定最大規模の図は候補地が最も深く浸かる場合を、計画規模の図は川の整備の目標にしている雨で浸かるかどうかを示しています。計画規模の図で色が付く土地は、想定最大規模より小さく、起こる確率がより高い雨でも浸水が想定されている土地と読めます。

計画規模の図の注記は、この規模を「洪水防御に関する計画の基本となる」年超過確率1/100の雨と説明しています。毎年、1年間にその規模を超える洪水が起きる確率が1%という意味です。養老川流域の24時間総雨量でいうと、計画規模は375mm、想定最大規模は632mmです。

土地を比べるときは、2つの図で候補地の水深がどの段階に入るかを並べて書き出しておくと、違いがはっきりします。たとえば、想定最大規模では0.5〜3.0mでも計画規模では色が付かない土地と、計画規模でもすでに色が付く土地とでは、同じ想定最大規模の色でも、浸水と向き合う場面の多さが違います。なお、火災保険で水災の保険料を分ける区分は市区町村ごとに決まり、同じ市の中の地点ごとの違いは反映されません。その仕組みは千葉県の新築の火災保険と地震保険のページで整理しています。

水深3m以上の区域には、建築の手続きでも意味があります。市原市の市街化調整区域で、集落宅地や小湊鉄道駅周辺の集落の類型を使って家を建てる場合、浸水想定区域のうち水深3m以上の区域を含む土地は対象になりません。類型の条件は市原市の市街化調整区域で家を建てられる条件のページで整理しています。どちらの規模の図で判断するかは、市の担当課に確かめてください。


中流の河岸段丘と、五井の河口に広がる低地:地形から読む養老川の浸水

養老川は、中流から上流にかけて河岸段丘が発達し、下流では川幅に比べて河床の浅い流れになり、河口付近で三角州をつくっています。同じ養老川沿いでも、段丘の上の土地と、川とほぼ同じ高さの低い土地とでは、浸水想定の図の色が大きく違うことがあります。段丘の上の土地では、縁の斜面が土砂災害警戒区域や崖の決まりにかかることがあり、その確かめ方は市原市の土砂災害警戒区域と崖の決まりのページで整理しています。

千葉県高滝ダム管理事務所の養老川流域の概要によると、養老川の流域面積は245.9km²、延長は75kmです。最上流部の清澄山系は房総半島のなかでも雨の多い地域で、年平均の降雨量は2,000mmに達します。川は中流付近から蛇行を繰り返しながら古敷谷川・平蔵川・内田川などと合流し、五井地先で京葉工業地帯を貫いて東京湾に注ぎます。

上流では、川幅に比べて河床が深く削られ、渓谷になっています。一方、下流は川幅に比べて河床が浅い沖積の河道で、河口付近は三角州です。候補地が段丘の上にあるのか、川沿いの低い土地にあるのか、河口近くの三角州にあるのかで、確かめるべき図の組み合わせが変わります。下流の沖積の低地は、地震のときに液状化しやすい条件にもあたり、地盤の見方は市原市の液状化と地盤のページにまとめています。

地形の違いは、地図の上の色だけでは分かりにくいことがあります。ちば情報マップでは、浸水深に加えて、シミュレーションで設定した地盤高も確かめられます。蛇行している区間の川岸に近い土地では、浸水の深さに加えて、家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)の図にかかっていないかも見ておきます。


高滝ダムは洪水を減らすが、受け止められる量には上限がある

高滝ダムは、養老川の洪水の一部を貯めて下流へ流れる量を減らすダムですが、貯められる量には上限があります。千葉県の計画では、ダム地点に流れ込む毎秒1,110m³の洪水のうち毎秒610m³を調節し、下流への放流を最大毎秒500m³に抑えます。

高滝ダムの目的のページによると、この調節量は、2012年3月1日の操作規則の変更で毎秒280m³から毎秒610m³に引き上げられました。高滝ダムは洪水調節のほか、川の正常な流れの維持と、県営水道・市営水道の水源も担っています。

浸水想定の図は、ダムの働きを織り込んで描かれている

養老川の洪水浸水想定区域図の注記には、指定時点の養老川と支川の河道、洪水調節施設の整備状況を勘案してシミュレーションした、と書かれています。図に示された浸水の範囲と深さは、高滝ダムが洪水を調節することを前提にした想定です。「上流にダムがあるから、実際は図より浅く済む」と読むことはできません。

ダムに貯められる量(洪水調節容量)を超えて水が流れ込むおそれが生じたときは、流れ込む量と同じ量を下流に流す緊急放流(異常洪水時防災操作)に切り替わります。2026年9月21日、千葉県は台風第25号の大雨で高滝ダムの緊急放流を実施すると発表しました。翌22日には、上流域の降雨が予測を下回ってダムの貯水位が下がったことなどから、緊急放流は実施しないことにしたと発表しています。

同じ大雨では、国土交通省の速報によると、養老川に警戒レベル5にあたる氾濫発生情報が発表されました。ダムの下流の土地を選ぶときは、ダムがあることを理由に浸水想定を割り引かず、図に示された深さをそのまま判断の材料にします。


河口に近い低地では、高潮と内水の浸水想定もあわせて確かめる

五井など河口に近い低地では、養老川の洪水の図に加えて、千葉県の高潮浸水想定と、市原市の内水浸水想定を確かめます。洪水の図は高潮と内水を考慮していないため、これらは別の図でしか分かりません。

市原市にかかる高潮と内水の浸水想定。出典:千葉県「高潮浸水想定区域(東京湾沿岸)」と説明資料、市原市「内水浸水想定区域」「市原市内水ハザードマップ」(2026年10月4日確認)
項目高潮内水
作成千葉県市原市
公表・指定2018年11月公表、2022年6月10日に区域を指定2026年3月30日指定(2026年6月1日更新)
想定している条件中心気圧910hPa(室戸台風級)、半径75km・移動速度73km/h(伊勢湾台風級)の台風。海岸の施設は設計の条件に達した段階で決壊するものとして計算1時間153mmの雨
市原市の範囲浸水面積45.17km²。市原市の代表地点の最高高潮水位はT.P.5.4m2026年3月時点の公共下水道計画区域。平田・岩野見の一部区域は対象外
図の種類浸水深、浸水継続時間浸水範囲と深さ、浸水継続時間(4方面)

千葉県の高潮浸水想定区域(東京湾沿岸)は、想定し得る最大規模の高潮が海岸や河川から氾濫した場合を想定しています。説明資料によると、台風のコースは各海岸で潮位の上昇が最大になるように複数設定し、川には計画規模の洪水流量を流す条件で計算しています。

内水は、大雨のときに下水道や水路で雨水を排水しきれずにあふれる水です。市原市の内水浸水想定区域は、水防法にもとづいて2026年3月30日に指定され、1時間153mmの雨が降った場合を想定しています。市原市内水ハザードマップによると、市内でこれまでに観測された最大の雨量は、2024年7月の1時間108.5mmです。

内水の図が対象にしているのは、公共下水道の計画区域だけで、市内全域ではありません。図は、姉崎・椎津、五井・国分寺台、八幡・市津、光風台・南総の4方面に分かれています。洪水(川の破堤や越水)、高潮、津波による浸水は考慮していないため、河口に近い土地では、洪水・高潮・内水の3つの図を同じ地点で見比べる必要があります。


村田川・椎津川や小規模河川など、養老川以外の川の浸水想定

市原市の水害ハザードマップには、養老川のほかに、村田川・椎津川の2つの二級河川と、浜野川・生実川・前川の小規模河川の浸水想定も載っています。候補地の近くに養老川以外の川がある場合は、その川の図もあわせて確かめます。

市原市の水害ハザードマップに浸水想定が載っている川。出典:市原市「市原市水害ハザードマップ(令和4年6月版)」、千葉県「洪水浸水想定区域(椎津川水系・村田川水系・矢那川水系・養老川水系)」「小規模河川の洪水浸水想定区域」(2026年10月4日確認)
県の区分川想定最大規模の図の指定日
二級河川(水位周知河川)養老川(河口から高滝ダムまで)2020年3月30日
二級河川(水位周知河川)村田川(神崎川、支川村田川、瀬又川、ミカダ川を含む。関係市町村は千葉市・市原市)2020年3月30日
二級河川(水位周知河川)椎津川2020年3月30日
小規模河川浜野川、生実川、前川、養老川(高滝ダムより上流)2022年3月29日

村田川と椎津川は、養老川と同じく、想定最大規模・浸水継続時間・計画規模・家屋倒壊等氾濫想定区域の図が県のページで公表されています。小規模河川の4つの川は、想定最大規模の図だけです。

養老川の支川のうち古敷谷川は、周辺に住宅などの守るべき対象がないことから、県の指定の対象になっていません。ただし、図がないことは浸水しないことを意味しません。図が作られていない川の近くでは、川との高低差や過去の浸水の記録を、市の担当課などで確かめます。

2026年8月13日から14日にかけての「令和8年8月千葉豪雨」では、市原市にもレベル5大雨特別警報が発表されました。国土交通省の資料(8月17日時点の速報)によると、このとき浸水被害が確認された千葉県管理の5河川には、村田川が含まれています。市原市の被害・対応状況では、2026年9月1日8時時点の暫定値として、罹災証明書の発行数で集計した床上浸水の住家が389件、床下浸水の住家が283件とされています。候補地の近くを流れる川が養老川でない場合も、その川の浸水想定を同じ手順で確かめておきます。


候補地の浸水の深さを地点で確かめる手順

候補地の浸水の深さは、区間と近くの川を確かめ、ちば情報マップで地点の浸水深を見て、家屋倒壊等氾濫想定区域と高潮・内水の図を重ね、市街化調整区域なら3mの線を市に確かめる、という順で確かめます。

STEP 1

候補地の区間と、近くを流れる川を確かめる

候補地が高滝ダムより下流か上流か、近くに村田川・椎津川や小規模河川がないかを地図で確かめます。これで、開く図の種類が決まります。

STEP 2

ちば情報マップで、地点の浸水深と地盤高を見る

ちば情報マップの防災情報から洪水浸水想定区域を選び、候補地の地点の浸水深を確かめます。想定最大規模と計画規模の両方で、水深がどの段階に入るかを書き出しておきます。

STEP 3

浸水継続時間と家屋倒壊等氾濫想定区域を確かめる

高滝ダムより下流の区間では、県のページのPDFで、浸水継続時間と、家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流・河岸侵食)に候補地がかかっていないかを確かめます。

STEP 4

高潮と内水の図を同じ地点で重ねる

市の地図情報サービスいちはらマップ(防災マップ)や、市の内水浸水想定区域の図で、高潮と内水の想定を確かめます。河口に近い土地では、洪水・高潮・内水のそれぞれの水深を並べて書き出しておきます。

STEP 5

市街化調整区域なら、水深3m以上の区域にかかるかを市に確かめる

候補地が市街化調整区域にある場合は、浸水想定区域のうち水深3m以上の区域にかかるかで、使える類型が変わることがあります。市の担当課に、どの図で判断するかとあわせて確かめます。


よくある質問

Q養老川の浸水想定は、どこで確かめられますか?

千葉県の洪水浸水想定区域のページで、河口から高滝ダムまでの区間の5種類の図をPDFで開けます。高滝ダムより上流の区間の図は、県の小規模河川のページにあります。地点ごとの浸水深は県のちば情報マップで、避難場所を含めた全体像は市原市の水害ハザードマップで確かめられます(2026年10月4日時点)。

Q養老川の浸水想定区域図は、どれくらいの雨を前提にしていますか?

想定最大規模の図は、養老川流域の24時間総雨量632mmの雨を想定しています。計画規模の図は24時間総雨量375mmで、毎年1年間にその規模を超える洪水が起きる確率が1%(年超過確率1/100)の雨です。高滝ダムより上流の区間は、632mmの想定最大規模の図だけが公表されています。

Q高滝ダムがあれば、下流の浸水は心配いりませんか?

そうとは言えません。県の浸水想定区域図は、指定時点の洪水調節施設の整備状況を勘案して作られており、ダムの洪水調節を前提にしたうえで浸水が想定されています。また、高滝ダムに貯められる量には上限があり、超えるおそれがあるときは、流れ込む量と同じ量を流す緊急放流に切り替わります。

Q市原市の内水の浸水想定は、市内のどこを対象にしていますか?

2026年3月時点の公共下水道計画区域が対象で、市内全域ではありません。平田・岩野見の一部区域は、まちづくり事業の計画中のため対象外です。想定している雨は1時間153mmで、川の破堤や越水、高潮、津波による浸水は考慮していません。

Q養老川で浸水が深いと想定される場所では、家を建てる条件が変わりますか?

水防法の浸水想定区域に入っていることだけを理由に、建築が禁止されるわけではありません。ただし、市原市の市街化調整区域で集落宅地や小湊鉄道駅周辺の集落の類型を使う場合、浸水想定区域のうち水深3m以上の区域を含む土地は対象になりません。該当しそうな土地は、市の担当課に確かめてください。


まとめ

養老川の浸水想定は千葉県が作っており、河口から高滝ダムまでの区間は5種類の図で、高滝ダムより上流の区間は想定最大規模の浸水の範囲と深さの図1種類で確かめられます。想定最大規模の雨は、どちらの区間も養老川流域の24時間総雨量632mmです。

高滝ダムは洪水の一部を貯めて下流の流量を減らしますが、浸水想定の図はその働きを織り込んで作られており、貯められる量を超えるおそれがあるときは緊急放流に切り替わります。河口に近い低地では、洪水の図に加えて、県の高潮浸水想定と、2026年3月に指定された市の内水浸水想定を同じ地点で確かめます。

候補地が高滝ダムの上か下か、段丘の上か低い土地か、河口に近いかを先に確かめておけば、開くべき図が決まり、土地を比べるときの材料をそろえやすくなります。市街化調整区域の土地では、水深3m以上の区域にかかるかを、契約の前に市の担当課に確かめておきます。浸水のほかに、区域区分や土砂災害、将来の街の計画まで、土地を決める前に見る項目を順に並べたページとして、市原市で新築を建てる前に知っておきたいことがあります。

出典

情報確認日:2026年10月4日 本ページの記載は、この日に確認した千葉県・市原市・国土交通省の公表資料と法令にもとづいています。浸水想定や区域の指定は見直されることがあるため、最新の内容は各リンク先と市の担当課でお確かめください。